高嶺の花


「そ…そーっすね。」



色々考えていたら



「じゃあそろそろ帰ろっか」



と彼女が立った。



もうちょっといたいけど、
さすがに遅いし寒いし無理か…。



「ねぇ、名前何て言うの?」




先を歩いてた彼女が振り返る。




「皇哉です」





「皇哉くんね♪りょーかいっ

じゃあまたね、皇哉くん」




「あ!あの!」




帰ろうとする彼女を引き止める。




「ん?」



「名前教えてもらえますか?」



すると彼女は一瞬びっくりしたような顔をして
とびっきりの笑顔で





「橘 聖羅(セイラ)ですっ」



と言った。

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