【短編】地味男の告白を断ったらS系俺様になって迫られました
幸春は彼女と別れて丁度フリーになった時に、元カノである春花が地味な里桜と付き合っているという噂でも聞いて変にプライドが疼いたのだろう。
地味男よりも俺の方が良いに決まってる! などと思っていそうだった。
昔からそんなちっぽけなプライドがあって少し面倒だったのだ。
それでも中学の頃はまだ可愛げがあったが、高校生になって擦れてきたのかその可愛げすら見当たらなくなったようだ。
これは俺様ではなく子供じみたプライドをこじらせているだけ。
春花にとっては迷惑なものでしかない。
「ちょっと離してよ。あんたと付き合ったりなんてしないわよ」
「えー? いいじゃん、地味男よりは俺の方がいいだろ? って……」
注目が集まってきたし何とか早くここから離れたいと思った春花。
だが周囲に集まりつつある人達へと視線を向けた幸春が、“マズイ”と言う顔をしたのを見て春花もそちらへ視線を向ける。
(あ、相良くん……)
彼はいつもの人畜無害な笑顔を張り付けてそこにいた。
「遅いな、と思って見に来たんだけど……」
そう言いながら近付いてきた里桜は、春花の腕を掴んでいる幸春の手を力ずくで外した。
地味男よりも俺の方が良いに決まってる! などと思っていそうだった。
昔からそんなちっぽけなプライドがあって少し面倒だったのだ。
それでも中学の頃はまだ可愛げがあったが、高校生になって擦れてきたのかその可愛げすら見当たらなくなったようだ。
これは俺様ではなく子供じみたプライドをこじらせているだけ。
春花にとっては迷惑なものでしかない。
「ちょっと離してよ。あんたと付き合ったりなんてしないわよ」
「えー? いいじゃん、地味男よりは俺の方がいいだろ? って……」
注目が集まってきたし何とか早くここから離れたいと思った春花。
だが周囲に集まりつつある人達へと視線を向けた幸春が、“マズイ”と言う顔をしたのを見て春花もそちらへ視線を向ける。
(あ、相良くん……)
彼はいつもの人畜無害な笑顔を張り付けてそこにいた。
「遅いな、と思って見に来たんだけど……」
そう言いながら近付いてきた里桜は、春花の腕を掴んでいる幸春の手を力ずくで外した。