【短編】地味男の告白を断ったらS系俺様になって迫られました
5.どんなあなたでも
お弁当のご飯をパクリと食べて咀嚼する。
何だか味気ないそれを飲み込むと、春花は無意識にため息を吐いた。
「……春花」
「ん? なに?」
由美に呼ばれて返事をすると、ジト目が返ってくる。
「いや、ほんと何?」
もう一度聞くと、答えてくれたのは由美ではなく恵美だった。
「春花気付いてる? またため息ついてたんだよ?」
「え? してた?」
そんな春花の反応に、由美の方が大きなため息をつく。
「いい加減何があったか白状したら? 一人で悩んでたって変わらないんでしょ?」
「そうだよ。相良とあの日何があったの? あの日以降一緒にお昼食べなくなったし……」
「それは……」
心配してくれる二人に何と説明すればいいのかと迷う。
里桜が実は地味男ではなかったり、俺様な性格だったりということは一つも話していない。
話すとすればそこから話さなくてはならないのだが……。
(まず第一にそれを信じてくれるかな?)
地味男ではないのはともかく、俺様タイプだというのは無理があるとか言われそうだ。
そうして迷っていると、由美がまたため息を吐いた。
「話せない、か……」
何だか味気ないそれを飲み込むと、春花は無意識にため息を吐いた。
「……春花」
「ん? なに?」
由美に呼ばれて返事をすると、ジト目が返ってくる。
「いや、ほんと何?」
もう一度聞くと、答えてくれたのは由美ではなく恵美だった。
「春花気付いてる? またため息ついてたんだよ?」
「え? してた?」
そんな春花の反応に、由美の方が大きなため息をつく。
「いい加減何があったか白状したら? 一人で悩んでたって変わらないんでしょ?」
「そうだよ。相良とあの日何があったの? あの日以降一緒にお昼食べなくなったし……」
「それは……」
心配してくれる二人に何と説明すればいいのかと迷う。
里桜が実は地味男ではなかったり、俺様な性格だったりということは一つも話していない。
話すとすればそこから話さなくてはならないのだが……。
(まず第一にそれを信じてくれるかな?)
地味男ではないのはともかく、俺様タイプだというのは無理があるとか言われそうだ。
そうして迷っていると、由美がまたため息を吐いた。
「話せない、か……」