お前のために歌うから。
「ふられても知らねーけど」と笑いながら言われると
「大丈夫だもん!」と言い返す。
本当は自信なんて全くないくせに。
「あ、でも…」と私が言葉を続けると、
「何だよ?」と片眉を下げる。
「もし振られたら慰めてよね!」
「俺、Avidだから忙しいの」
なんて言いながらも、
「じゃあ頑張れよ」と優しく頭を撫でてくれた。
ほんと女の子の喜ぶこと分かってるよね…。
「じゃあ今日はお疲れ様!」
「おー、また来いよ」
家の前に降ろしてもらうと、車が見えなくなるまで大きく手を振った。