お前のために歌うから。
「充分だよ!…その時安心した?」

「うん!」

「頼りになるなって思った?」

「うん!」


「ずっとそばに居てほしいって思った?」

「って何なの、さっきから。そんなの…」


そんなの全部前から思ってる…!って言おうとしたけど少し考える。


あれ?そういえば…


ヒロくんに そんなこと思ったことなかったな。


瞬に言われたときも…


ただ年下たのにしっかりしてて、格好よくて 、尊敬できてー…。


考えても それだけしか出てこなかった。




ずっと側に居てほしい…?瞬に?


ずっと当たり前のことだと思ってたから。


時間が立つにつれてどんどん格好良くなるあいつ。


それで どんどん距離が遠くなっていることに密かに焦ってて。



自分が傷付かないように あいつのこと好きにならないようにしてたんだ。


でも…


あいつのこと考えたら胸がきゅって苦しくなる。



なんで?


いつから?



それは分かんないけど。

こうやって思うのは瞬だけ。



だから私の中で一つの確信が生まれた。

「…うん、思った」



あたし、本当はずっと前から瞬に惚れてたんだ
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