お前のために歌うから。
「ほい、着いた」 

わー!凄い!

「わー、綺麗!!」


クリスマス近いだけあって沢山のイルミネーションがある。

圧巻だった。


当たり前のように手を繋いでくれる。

それが嬉しかった。


「今まで色んな女の子連れてきたわけだ~」

この状況が恥ずかしくて、冗談っぽくそんな可愛くないことを言ってしまう。

でも何か妙に慣れてるんだよね。


「は?お前だけだし」

サラっと言い返されてドキッとする。


「撮影で近く通ったら すげー綺麗でさ、絶対 心菜 連れて行こうって思ってた」


どうしよ、そんなこと言われたらどんどん…


「すごい嬉しい!」

「まじで?良かったわ」


しばらく歩いていると時計は既に11時を過ぎていた。


「わっ、もうこんな時間!」


楽しい時間は本当にあっという間だ。


「おっけ、送るわ」そう言ってバイクで家の前まで送ってくれる。



< 30 / 59 >

この作品をシェア

pagetop