お前のために歌うから。
お店の中に入ると「ここ久しぶり!」と相変わらず優しい翔太くん、

「久しぶり~」安定に癒し系の悠斗くん。

「どーも」とクールなヒロくん。


「好きなとこ座って」と瞬が言ったので、そのまま瞬の隣に座った。

「わー鍋じゃん!」

あたしが嬉しそうに言うと瞬が笑いながら「ここの鍋 すげー美味いから」と告げる。

一口食べると

「ん~」と口元が緩む。

こんな美味しい鍋あるんだ。


あたしは無意識に瞬の好きな白菜の固い部分を瞬のお皿に入れてあげた。


「さんきゅー」


瞬も あたしが嫌いなニンジンを あたしのお皿から取ってくれる。


「ありがとー!」


ちょっと待てと言わんばかりに茜に引っ張られる。


「へ?」間の抜けた声が出てしまう。

「何やってんの?」

「な、何って?」茜の物凄い剣幕に苦笑いする。

「何で瞬くんとイチャついてんの?」

「はー!?イチャついてない!」


何でそうなるの!?


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