最も危険な ルームシェア

ρ．衝撃的なリクエスト

兄弟である滝野さんと真司さんは似ているようで似てなくて

二人とも美形な点では確かに共通していた。

妹の友里さんは名字が北城だ。

三人の母親は友里さんと住んでいるらしいとわかった。

一方滝野さんのフィアンセ律さんはあの時の喧嘩以来姿を見なかった。

私は彼らとルームシェアをしてから様々な出来事が有りすぎて

精神的な疲れを感じていた。

今度の連休は一人どこかへ出かけようと思い

近場の温泉かスパのあるホテルをネットで検索していた。

コンコンと誰かがドアをノックした。

「はい。」

滝野さんだった。

「仁科、ちょっといい？」

「はい。」

リビングへ入ると友里さんともう一人清楚で美しい女性がいた。

「僕たちの母だ。」

滝野さんから紹介され私はドキドキした。

「北城華です。子供たちがお世話になります。」

「初めまして、仁科まゆです。」

私はソファーでなく離れた椅子に座った。

何だろう。

どうして集まったのか私にはまったく見当がつかなかった。