even if
『どーしよう!?デートだって!!うわー、なに着ていこー!!』


渋谷くんが出ていったあと、私は思わず立ち上がり、ベッドの白い枕に顔をうずめて叫んだ。


渋谷くんが、出ていくるときどんな顔をしていたかは分からない。

だけど、私の返事に驚いていたのは確かだ。

『自分から誘ってきたくせに!!驚きすぎ!!』

枕に向かって、モゴモゴ文句を言いながら、自分の頬っぺたに手の甲を当ててみる。


ものすごく熱かった。




私は渋谷くんに恋をしている。

今、はっきりと分かった。


もう疑いようもなく。

ごまかすことも出来ない。




私は渋谷くんに恋をしている。


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