even if
おでこ。
渋谷くんが呟いた。
『汚れてるよ。ななちゃん』
そう言うと、指先でこすってくれる。
あぁ、さっきベランダに額をつけた時の。
やっぱり、汚れてたんだ。
『何したら、こんなところが汚れるの?』
よし、きれいになった。
渋谷くんが優しく目を細めて笑う。
『聞きそびれてたんだけどさ。ななちゃんは誕生日いつ?』
『私は7月27日。夏に生まれたから夏々子』
渋谷くんは、少し首をかしげたあとに、ちらり、と星空を見た。
『夏休みに入ってるから…きっとその日も偶然に会うね、俺たち』
『偶然に?こんな風に?こんなところで、偶然に?』
『そうだね。信じられない確率だけど』
渋谷くんが、足元の小石を足でぐりぐりと踏みながら言った。
渋谷くんが呟いた。
『汚れてるよ。ななちゃん』
そう言うと、指先でこすってくれる。
あぁ、さっきベランダに額をつけた時の。
やっぱり、汚れてたんだ。
『何したら、こんなところが汚れるの?』
よし、きれいになった。
渋谷くんが優しく目を細めて笑う。
『聞きそびれてたんだけどさ。ななちゃんは誕生日いつ?』
『私は7月27日。夏に生まれたから夏々子』
渋谷くんは、少し首をかしげたあとに、ちらり、と星空を見た。
『夏休みに入ってるから…きっとその日も偶然に会うね、俺たち』
『偶然に?こんな風に?こんなところで、偶然に?』
『そうだね。信じられない確率だけど』
渋谷くんが、足元の小石を足でぐりぐりと踏みながら言った。