恋は盲目 Ⅱ 〜心を見せて〜

「あの日、その後、2人でバーに行って

話していても彼の電話に何人もの女から

電話がかかってくるの」


「すごいわね…」


「その度に席を外して、しばらくすると

戻ってくるの繰り返しで…さすがに悔し

くて『私の事は気にしないで電話の彼女

さんに会いに行ってください』って言っ

ちゃったの。

なのに、『早希ちゃん置いていけない

よ。電話の彼女達には、また今度って断

ったから今日は早希ちゃんだけだよ』っ

て言うのよ」


思い出すだけでも頭にくる。


私は、彼女じゃないからやきもちをやく

資格はない。


だけど、あの以上な電話はなに⁇


でも、その彼女達より私を選んで側にい

てくれたことが嬉しかったりもする。


「その後、どうしたの⁈」

「……」

真っ赤に頬を染める早希…

「もしかして、エッチしたの⁈」


「し、してないわよ。さすがにあれだけ

軽いのよ。こっちから願い下げ…帰り…

家まで送ってくれて……あー無理、言え

ない」

「早希…」

奈々に催促され答えてしまう。


「玄関の前まで来てくれて、『ありがと

うございます。それじゃ、おやすみなさ

い』って扉を開けようとしたら手を引っ

張られておでこにキスされたの。意味が

わかんなくて『なんで?』って聞いたら

、したかったからって言うのよ。それで

頭をポンポンして帰って行くの」


驚き目を見開く奈々。


「意味わかんないでしょう」


「それで早希はこれからどうするの⁇」


「もちろん今度会ったら戦線布告する」


「お互い頑張ろうね」


と励まし合う2人。


決意した意思が崩れないうちに雅樹に連

絡した。


奈々と藤原さんを利用するけど、許して

ね。


そうでもしないと雅樹は会ってくれない

と思うから……
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