恋は盲目 Ⅱ 〜心を見せて〜

雅樹と付き合い出して2週間ぶりに週末

の休みがとれた。


いつも、どちらかの部屋でデートするか

、コンフォルトで食事をしながらのデー

トで昼間に一緒に出かけるということが

なかった。


休みをもらうために残業もした。

それなのに‼︎


「明日は、用事あるから昼間は無理だな

。17時過ぎなら都合つくけどそれでいい

か⁈」


それってどんな用事なの⁈

楽しみにしてたのに…

夕方、コンフォルトで待ち合わせの約束

をしたけど、いつものデートと何も変わ

らないじゃない‼︎


一緒にショッピングしたり、映画見たり

、ドライブしたり恋人らしいことがした

い。


「どんな用事か知らないけど、私、1人

で休日を満喫するんだから…男の人にナ

ンパされても雅樹に怒る権利ないんだか

らね」


「早希が俺以外の男で満足するわけない

だろう。まぁ、ナンパされてみろよ。さ

らに俺の良さがわかって益々俺から離れ

られなくなるぐらい好きだって実感する

だけだろう…」


まぁ、よくもぬけぬけと……


そんな俺様なとこも含めて好きなんだけ

ど、今回は怒ってるんだからね。


「いいわよ。夕方待ち合わせに来なくて

も文句言わないでよね」


(フン)


その余裕の表情、頭にくるんだから…


「早希が来なかったら、俺ナンパされる

けどいいんだ」


……くやしい。そんなの絶対いや‼︎


「いやよ。絶対ダメ」

「なら、時間通りに来るんだな」


くっ〜。

2人の好きって重さが違うから、好きの

重さが多い私が降参するしかない。



次の日の日曜日

雅樹と出かける予定が外れて、洗濯も部

屋中の掃除も終わってしまい1人ルーム

ウェアを着たままお昼を過ぎようとして

いた。


(あーぁ、暇だ。)

雅樹、用事ってなんだったのかな⁇


休日出勤⁈…それならそう言うよね‼︎


もしかして、誰かとデートなんてことな

いよね…


私って、雅樹の彼女だよね…


1人で家にいるとどんどん、ネガティヴ

になって滅入ってしまう。


せっかくの良いお天気だし、ショッピン

グして時間を過ごそう……

いつもの仕事用のメイクとは違い、今日

は念入りにメイクを始めた。


アイラインをくっきり入れ、涙袋を作り

唇もぷるっとなるようにペンでなぞりル

ージュもいつもより明るい色を選んだ。


いつもより女性らしくカットソーのドレ

ープワンピースにベルトをしカーディガ

ンを羽織って鏡をのぞく。
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