恋は盲目 Ⅱ 〜心を見せて〜

初めての雅樹の告白‼︎

「ありがとう…私も愛してる」


頬を染め、目頭があつくなる。


自然と惹かれあう唇は優しく触れるだけ

のキスをした。


ほんの数時間前には、こんな幸せが訪れ

るなんて想像できなかった。


奈々、ありがとう…


その時、ノックする扉。


「料理を運ばせて頂いてよろしいでしょ

うか?」

ーー
ーーーー

雅樹と料理を堪能しお店を後にした2人

きりのエレベーターの中…繋いだ手は熱

く、2人の体温が上昇しているのが伝わ

る。


「拓海達から、もう一つクリスマスプレ

ゼントもらったんだけど…使う⁈」


「えっ、なに⁇」


何かのチケットかな…⁈


「グランドホテルのスイート」


もう、その顔はなに⁈


「早希、顔真っ赤‼︎」


「期待してた⁇」


「し、してないわよ。ただ、奈々達の手

の混みように驚いただけだもの」


「ふーん、俺は早希不足でタバコの本数

増えたのにそんなこと言うんだ」


意地悪く笑う雅樹。

やばい…雅樹のスイッチ入った。

「覚悟しろよ」


スイートの部屋で無事でいられる訳はな

く、部屋に入るなり雅樹の意地悪が始ま

った。


その背に手を回す早希。

「会えなかった分だけ愛して…」


「もちろん…俺以外の男の存在消さない

とな…」


そんな男なんていないのに意地悪な男


深くくちづけられ、雅樹の腕の中で何度

も堕ちていった。


コンフォルトでの2つのグラスは、雅樹

が真愛実さんと会っていたからだとわか

ったが密かにそこで真愛実さんに紹介さ

れていたことに驚いた。


そう、あの日2人でマスターと早希の会

話を聞いていたと言うことを後で知るこ

とになる。


雅樹のタバコ、ブラック・デビルは銘柄

と異なり甘いバニラの香り。


まるで意地悪な癖に甘く優しい声で囁く

雅樹のようだ。


今は、その香りは私の一番のお気に入り

タバコを吸う雅樹の横で、匂いを堪能し

ているのは雅樹には内緒にしよう。
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