恋は盲目 Ⅱ 〜心を見せて〜


「決まった事なのに浴衣を着たくないな

んてワガママじゃないの⁈それとも、自

分だけ洋服で目立とうと思ってるのかし

ら⁈」


花村女史。ナイスアシスト‼︎


奈々は、花村さんが苦手だ。でも、実は

花村さんはとてもいい人。奈々は最初の

頃、なぜ、接客業についたのかと思うぐ

らいお客様に話かける事ができなかった

。花村さんは、わざと意地悪な事を言っ

て反発心を煽り、花村さんに嫌みを言わ

れたくない奈々は徐々に売り上げに貢献

していった。


奈々は、その事に気づいてないけど、奈

々は花村さんのお気に入り。


私は、花村さんのサポートも必要だと考

え事情を説明し協力を仰いだ。


ひとつ返事で了承を得て今に至る。


「そんなんじゃないです…わかりました

。私も浴衣着て行きます」


これも、奈々と藤原さんをくっつける為

許して奈々。


味方がいない事に拗ねて背中を向ける奈

々に向かって花村さんと2人で心の中で

謝る。



渋々顏の奈々を連れて合コン会場【コン

フォルト】


奥の席には、打ち合わせ通り飯島さん御

一同が待っていた。


前もって飯島さんから藤原さんには場の

空気を悪くしない為に奈々とは初対面の

ふりをするようにと話してあるらしいが

きっと、2人の反応をみたい飯島さんの

イタズラ心だと思う。


「お待たせしました」


「俺たちも、今来たところだから気にし

ないで…食べ物はお任せで頼んでおいた

から飲み物選んでくれる⁇」


飯島さんが仕切る。


各自、飲み物を口々に言うとまとめて飯

島さんがマスターに注文していく。


自己紹介後


「皆、美人揃いでうれしいよ。今日来て

正解だったな」


突然、藤原さんが口を開いた。


飯島さん、彼のどこが黒王子ですか⁈


彼が微笑むと女性陣は、頬を染め沸き立

つ。


もちろん奈々も頬を染め驚いている。


いいんじゃない‼︎


飯島さんと目配せする。


「あーぁ、また拓海に持ってかれたよ。

一番のイケメンは、言うことが違うね」


ワザとらしく苦笑する飯島さん。


「本当の事だろう…ミス七夕もいるし、

浴衣の似合う女性って魅力的じゃないか

⁈」


拓海さんが微笑む。


おい、飯島。この男は黒王子ならぬピン

ク王子では⁈


「ミス七夕って誰かな?」


そのセリフ待ってました。


「当ててみて…。当たったらミスを独占

させてあげる」
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