love letter~由香~


優しい笑顔で、あたしに「好き」と言ってくれる聡くん。

どうしてそこまでできるの――?



「あー! サボリ魔の笠原っっ! おまえ、こんなとこで何やってんだよ」



突然――。


大きな怒鳴り声が、背後で聞こえてきた。


笠原、と、呼ぶその声に、あたしの体は瞬時に凍りついた。

ゆっくりと振り返ると……。



「あー、すぐ行くから」

「おまえ、逃げんなよ」

「うっせーよ」



そこには、笠原くんが、いつもの不機嫌そうな顔で立っていたんだ。


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