DOLL
向日葵の言葉を聞き呆れ顔で溜め息をつき,分かったと言ってぼくは施設の人に手渡された。

「ありがとう。」

「いいのよ。ほら,風邪ひくからお風呂に入っていらっしゃい。」

「うん!!」

にこっと笑ってぼくの見えないところへ行く向日葵。

ドコニイクノ…??


そして,ぼくは知らない部屋に来た。

「ふぅ…向日葵ちゃんこんなの持って来て…。」

「捨てちゃえばいいんじゃない?」

「でも…向日葵ちゃんショックうけると思うけど…。」

「気味悪いわよ。捨てちゃいなさい。」

キミワルイ…―。

そしてぼくは青い袋の中に投げ捨てられた。

普通の人間はこういうものだ。

やっぱりぼくは捨てられる運命にあるんだ。

向日葵もどうせ明日になれば忘れてる。

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