DOLL
ドウシテソコマデスルノ…―??

ぼくなんかに何でそこまで向日葵が必死なのか分からなかった。

向日葵は裁縫セットを受けとると部屋を勢いよく出て行き走って自室へ行った。


バンッ!!

勢いよく自室の扉が閉まる。

部屋は真っ暗だ。

「ごめんね!!すぐ治すからね!!」

ぼくをそっとベッドの上に置くと慣れない手つきで準備し始める。

ドウシテ…―??

「出来た!!」

しばらくして向日葵が大きな声で叫んだ。

そしてこっちまで来てベッドの上でぼくに針を通し始める。

「いたっ…」

時折針で指をさし,顔をしかめる向日葵。

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