DOLL
真っ暗な中外からの月明かりを頼りに針を通す向日葵の目から涙が流れ落ちた。

その流れ落ちた涙はぼくの体へ,顔へ落ちてくる。

そして…

「ごめんね…向日葵何も出来なくてごめんね」

と何度も言っていた。

ドウシテ…アヤマルノ…??


ぼくはこの瞬間,向日葵の温かな涙を触れた時,もう一度向日葵だけは信じてみようと思った。


雨はまだ…止まない。
ぼくたちの気持ちを悟るように悲しい音を奏でながら…。
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