チェンジ!


夜の砂浜は明かりがないため、
月と、遠くの方の道路の街灯の光だけが俺達を照らしていた。

薄暗かった空は、いつの間にかすっかり夜の空になっている。



美保は俺の方を見て、何?という目をした。

俺はそれに答えるように、小さく微笑みながらうなづいて、
大丈夫、と目で答えた。






「‥‥あのな、奈々子。
その時買いに行ってたのは、これなんだ」



そう言ってリョウは、手に持っている
淡いピンク色の箱を差し出した。


「‥‥え?
何これ‥‥?」


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