チェンジ!


「よっしゃ!
では‥‥今日も行きますか!」



そう言って、リョウは自転車を勢いよく走らせた。



「よし、俺達も行くぞ!」



角度のある坂道は、ブレーキをかけずに走るとなかなかのスピードが出る。

「わぁぁぁーーーー!!!」


俺達は、笑い声の混じる叫び声をあげながら、
下まで一気に走りぬけた。

夏の夜風を体中に浴びて、俺達はケラケラと笑った。




美保は、昨日と同じようにシャツを小さくつまんでいた手を、
この時だけは俺の体にまわしてぎゅっとしがみついた。


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