チェンジ!


「‥‥リョウ。俺、用事思い出した」

俺は、ぽつりと言った。




「えっ?帰るのか?」


「あぁ、帰る。
悪ぃな、急用なんだ」



‥‥急用があるなんて、もちろん嘘だけど。

告白を終えて、幸せそうに戻ってくる二人なんて‥‥
今の俺には見られない。


俺は立ち上がり、カバンを肩にかけた。



「‥‥そっか!分かった。
気をつけてな」



俺は小さく微笑んでうなづき、その場を後にした。


< 174 / 296 >

この作品をシェア

pagetop