チェンジ!
「‥‥美保っ!」
公衆トイレの向こう側に美保の姿を見つけた俺は、美保に駆け寄った。
美保の周りを、見るからにチャラそうな4人の男達が取り囲んでいる。
美保は、4人組の男たちにつかまってしまっていた。
ナンパでもされたんだろう。
チャラいだけでなく、何だかちょっと怖そうなヤバイ感じの奴らだ。
「‥‥何、あんた」
男のうちの一人が言った。
取り囲んでいた男たちが、全員こっちを見る。
美保を見ると、不安でいっぱいな顔をして俺の方を見ていた。
「俺は、こいつの彼氏だ!」
本当は内心、かなりビビッていた。
こんなちょっと怖そうな人たち、俺の周りにはいねぇし。
‥‥けど。
美保を助けたい。
その一心で俺は、堂々としているフリをした。