チェンジ!
「‥‥あぁ、準備な!
分かったよ、起きる起きる。」
そう言って俺はモソモソと布団の中から出て智也を見た。
「‥‥う、わ!
お前準備早いな!」
智也はすでに俺の高校の制服を着て、俺のベッドの前に立っていた。
「早く目覚めちゃってさ、そしたら楽しみで寝つけなくなって。
もう準備しちまったよ」
「遠足前の小学生みたいだな。
よっしゃ!智也も制服貸せよ、俺も着る」
‥‥そう言って、
俺は智也の高校の制服を着た。
「おぉ、いいじゃん。
やっぱK学園の制服いいな!」
「だろ?S高校のはほんとこれ、普通の学ランだな。
でもたまには学ランも新鮮でいいかも」
「中学もブレザーだったから、智也は学ラン初めてだもんな。
どう、智也。
鏡見てみて、ちゃんといつもの俺に見えるか?」
智也は部屋の隅にある姿見をのぞきこんだ。