チェンジ!
「俺、本当は佐々木正志って言う、
智也の双子の兄なんだ」
「双子の、兄‥‥!?」
「美保、本当にごめん‥‥。
双子だから、入れ替わっても行けるんじゃないかっていう話になって‥‥
俺は、弟の智也になりすましてたんだ。
本物の智也は、俺になりすまして俺の学校に通ってた。
だから俺は‥‥」
「いつからなの‥‥?」
俺の話を途中でさえぎるようにして、美保が小さく言った。
今にも消え入りそうな、弱々しい声だった。
花火の音が、俺達の沈黙をかえって引き立たせている。
花火の光は、美保の悲しそうな横顔を照らしていた。