チェンジ!
花火に照らされる美保の後ろ姿がだんだん小さくなって、
夜の中に消えていこうとしているのに‥‥
涙を溜めて、
来ないで、と言われた俺は何も言うことができず、
ただ情けなくその場に立ち尽くしていた。
‥‥畜生。
どうして目がうるむんだ。
男のくせに、情けない。
悪いのは俺じゃないか。
泣きたいのは、美保の方なのに。
目で追っていた美保の後ろ姿が
人ごみにまぎれて見えなくなり、
俺はその場にすとん、と力なく座り込んだ。