チェンジ!
「俺!?
正志、そんなこと気にしてたのか。
俺はもう、いいんだよ!
あれは、ただの過去の思い出話なんだから。
確かに美保を好きだった頃もあったけど‥‥
ナオトに譲ったあの時に、もう俺の気持ちは終わってんだ。
だから、正志は俺なんかに遠慮しないで
美保と付き合っていいんだぞっ!」
智也はそう言って笑い、
拳をグーにして、俺の胸をとん、と小突いた。
美保への気持ちはもう終わってる、という智也の言葉は
智也の本音なのか
それとも俺のために美保を譲ろうとしてくれているのか‥‥
正直分からないけれど。
智也の言葉に、
俺は胸の奥が温かくなった気がした。