チェンジ!


だけど智也は、一言も弱音を吐かずに働き続けていた。
だから俺も、疲れたとか、きついとか、そんな言葉は一度も言わなかった。



だって智也は、俺が美保に会いに行けるようにするために
一緒に汗を流してくれているんだから。
俺が弱音なんて、吐けるわけがない。




俺なんかのためにここまでしてくれる智也に、
俺は心から感謝した。



智也、本当にありがとう‥‥!










そして日曜になった今日、

昨日の二人分のバイト代と、二人の小遣いを寄せ集めて
俺はこうして、美保の転校先までやって来た。





美保は今日、引越しの荷物の片付けのために家に居るらしい。
家の住所も奈々子にこっそり聞いてきた。





美保にはもちろん、

今日ここに来ていることも
これから話すことも


まだ何も言っていない。










あとは、美保に会いに行くだけ!

美保は会ってくれるんだろうか‥‥!?




< 278 / 296 >

この作品をシェア

pagetop