チェンジ!
もし、
もしもだぞ。
そんなことは有り得ないのは分かっているけど‥‥
もしあの子が俺の彼女になってくれたら。
‥‥あぁ、そんなの俺、考えただけで幸せすぎて死にそうだ。
さっき見かけただけなのに!
名前も学年も知らないしもちろん話したことだってないのに!
彼女の笑顔が、目に焼きついて離れてくれないんだ。
‥‥とは言っても、あの子と付き合えるなんて有り得ないだろうけどな。
彼氏とか居そうだし、
もし仮に居なかったとしても俺なんかじゃ無理だろうし。
まぁ仕方ない、よな。
‥‥家までは自転車で15分ってとこだ。
さっきまでは真夏日で日差しが強かったけれど、夕方になって日が落ちてずいぶん涼しくなった。
ひんやりした風で汗が冷えて気持ちいい。
俺は自転車をゆっくりと進めながら、家へ向かった。