チェンジ!
助けたい
俺は入り口の前に居る二人から目を離せなくなっていた。
さっきの智也の友達が言っていたとおり、
昨日の女の子はかなり困った様子で下を向いている。
その場から逃げようとするんだけど、
チャラ男がしつこく邪魔をして、話しかけ続けている。
‥‥いい加減にしろ。
いい加減にしろよ!
「俺、ちょっとトイレ行ってくる」
俺は隣に居たナオトにそう言って、みんなの輪を離れた。
あの子のあんな姿を見ていたら、居てもたってもいられなくなったんだ。
俺は真っ直ぐに二人の方へ歩いていった。
気が弱い俺だけど‥‥
自分でも驚くほどに、俺には迷いがなかった。
どこから
こんな勇気が出たのかもよく分からないけれど、
あの子の所へ、行かなきゃならない気がしたんだ。