チェンジ!
「おい!」
俺はその男の目の前まで行き、声をかけた。
「‥‥何だよ?」
その男は、遠くから見た時よりもガラが悪そうな感じがした。
ちらりと女の子に目をやると、大きな目をさらに大きく見開いて俺を見ている。
勇気を出せ、俺!
俺は男の雰囲気にひるみそうになる気持ちを抑えて、視線をその男に戻した。
「その子、俺の彼女なんだけど」
「‥‥は?この子彼氏いないって言ってたけど」
俺は彼女の前に立ちはだかって言った。
「そっちの聞き間違いじゃないのか!?
俺がこいつの彼氏なんだよ!
人の女に手出してんじゃねぇぞ!」