チェンジ!


「‥‥何だよ、男持ちかよ。」


その男はそう言うと、バツが悪そうにその場を立ち去り、
そのまま荷物を持って体育館から出て行った。




この子が俺の『彼女』だなんて。
俺がこの子の『彼氏』だなんて。


もちろんそんなの全部、大嘘だ。
ただこの子を助けたくて言っただけ。




「‥‥ありがとう」


女の子は、大きな瞳で俺を見上げた。

初めてまともに目が合った。


その瞳が可愛くて、いとおしくて、何だか胸の奥がきゅうっと締めつけられたよ。







‥‥あー何だろう。

何だか
頭がフワフワする感じ。






ビビリのくせに
慣れないことしたからか?

それとも、
気になってたあの子が
目の前にいるから?


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