チェンジ!
あぁぁぁ‥‥!!
何でこう気がきかねぇんだ俺は!
どうして『後ろ乗ってきなよ』みたいな気のきいたこと言えねぇんだ!
「え、そんなの気にしなくていいよ!」
美保は笑ってそう言ってくれた、けど。
いやいやいや、気にするだろ!
ここは男として、格好いいとこ見せたかった。
あーあ‥‥俺って本当だめだなぁ!
「じゃあ、またな!
気をつけて」
「本当わざわざありがとね!
じゃあ、また明日」
「うん、また明日な」
美保は笑って手を振り、角を曲がって歩いていった。