近距離ロマンス
連勝が、ストップされて、松本はかなり悔しそうだ。
負けたのは、自分に責任があるとわかっているあたしは、素直に謝った。
「ほんっと馬鹿でねぇの。真剣勝負中にボケッとしやがって」
「ごもっともでございます…」
「由宇と昂汰におごるジュースは梅澤が買えよ」
「へーい…」
勝利した二人は、のんびりと縁側に座って、暑い体を冷やしていた。
あたしはお金を持って、松本といっしょにジュースを買うべく、近くのコンビニに入った。
「何買う?」
「あんまおいしくないやつとか!」
「もったいなくね?」
「ん~…」
はたから見れば、あたしたちはカップルに見えたりしないのだろうか。
ボーっと、そんなことを考えて、あたしは松本を見つめていた。
「…何」
「あ、別。なんでも」
「あそー?」
「やっぱ」
あたしは大きく息を吐いて、思いを口にした。
「恋人未満って、何かな」