近距離ロマンス


って!


もやもやをなくしたくて、口走ってしまった。


あたしは口を手で覆うけど、もう遅い。


思いは言葉に。松本に伝えてしまった。




「さっきボケッとしてたのは、それを考えてたのね」


「…うん。じつは」




松本は、ジュースを選びながら、うーん、とうなった。


あたしの視線は変わることなく、松本に注がれている。




「……。さっき、楽しかった?」


「楽しかったよ」





いつもと同じことをしているのに、今日も楽しかった。


バスケをしたから…。ううん、4人だから。




「俺、お前との今が楽しいよ。今の関係が好きだよ。…そゆことじゃないかな」


「…?」




はっきり、よくわからない。


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