近距離ロマンス


『もしもーし』



なんて声が聞こえるかもしれない。


あ、しまった先輩のこと忘れてた。





「すいません!あの、石田先輩んちにそのうち取り行きます!石田先輩の手をわずらわせるわけにもいきませんし」


『…そう?じゃぁ、咲良ちゃん誕生日おめでとう。また、メールするね』


「はい」




携帯をすぐに切って、あたしはゆっくりと三人を見た。



久しぶりな気がするのは、あたしたちがいつもいっしょにいるからだ。


話さない、メールをしない日なんて一度もないからだ。






「えと、梅澤ごめんな。部外者、とか言いまくって…。しかも今日のことは昂汰に言われ思い出しました!」


「右に同じ!すいません!」


「あー…、行動が遅くて、すんまそん」


< 129 / 200 >

この作品をシェア

pagetop