近距離ロマンス


心臓は不気味にドッコンドッコンと働いている。




「ごめん…」


「いえ…」


「あ。入って」




肩を抱えられるようにして部屋の中に入れられた。


石田先輩がドアを閉めた。



石田先輩がドアの穴から外のようすを見ていて、あたしは石田先輩に肩を抱かれたままドアに押さえつけられている。


あたしは壁と石田先輩の間だ。





なぜこうなったのかわからないまま、あたしの心臓はまたまたドッコンドッコンと激しく動いている。



そういえばと思い出してみれば、再会したときにキスをされそうになったんだった。




こんな状況も…、あたしだいじょうぶなのか?


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