近距離ロマンス


「なんで」


「なぐさめてほしいって、言われたの」




そしたら、松本の顔が近づいて。

押し倒されるような、昼ドラみたいなかんじになって…。


ボンッとあたしの頭が爆発して、顔がいっきに熱くなる。


だから、意識しないんだってば。

あたしの頭にそう改めて植え付けて、ごまかすようにカプチーノを飲んだ。



いつもの味だ。

包みこむように甘くて、おいしい。





「…、ねぇ咲良告白しちゃえば?」


「っ?!」



あたしは驚いて、カプチーノを吐き出しそうになった。


吐き出さないかわりに、むせた。




「きったな!はい、ナプキン」


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