近距離ロマンス


松本はにやけてしまう顔をおさえて、顔をあちらに向けている。



由宇ちゃんと昂汰くんはそんな松本に気づくはずなく…、


あたしたちが、はなれた理由にもつっこむことはなく、


乾杯をしてから、ペットボトルのふたを開けた。




「きゃーっ」


「きたーっ」




由宇ちゃんと昂汰くんの手に足が、吹き零れたジュースでぬれた。


松本はそのシーンをばっちり録画していて、大笑い。


あたしもおもしろくて笑った、笑った。




「なになにこれー!」


「びっしょびしょ」




気づいた二人は、怒って追いかけてくる。


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