近距離ロマンス
あたしたちは笑いながら、その二人から逃げた。
笑って、お腹が痛くなる。
いっしょに逃げている松本も、涙が出るくらい笑って、あたしを見た。
「ひゃっはっは。おもしろいな」
「うん…!」
追いかけてくる二人も、笑っていて。
笑って、笑って。
走り疲れて、バスケットゴールの下の芝生にみんなで寝転んだ。
「俺らあほだー」
「もうお腹いたーい」
「予想外です」
「ばかだーっ!」
楽しい今を、再確認できたんだ。