近距離ロマンス




梅澤の家まであと少し。


あと角を曲がって少し歩けば、一軒家がある。



ちょうどおばさん2人が話しているのに遭遇した。


手には回覧版。これが井戸端会議ってやつだろう。




「救急車がいてびっくりしたわ。梅澤さんちも大変よね」


「うん、あれ見たらだれだってまいっちゃうよね」




梅澤んちの、話…?


俺は自然に立ち止まっていた。



救急車?梅澤?まいっちゃう?



俺は走り出していた。

角を曲がってすぐの梅澤んちのインターホンをぶつかるようにして押した。


< 170 / 200 >

この作品をシェア

pagetop