近距離ロマンス
ほっぺと唇がつぶされていて、きっとやばい顔になっているだろう。
そんな顔で、あたしはまたあの言葉を口にするんだな。
ちょっと悲しいな。でも、やっぱりうれしい。
「あたしも、好きだよ…てゆーか、ずっと!」
あ、やばい。
あたしは、ずっとずっと好きだったんだ。現在進行形で好きなんだ。
あふれ出た涙を、手の甲でふいた。
松本の手ははなれていた。涙で、表情がよくわからない。
少しだけ、松本のことを責めてるみたいだ。
「好きなんだよ、ずっと…!友達以上とか、恋人未満とか…よくわからないことばっかりで…っ」
『恋人未満って、何かな』
『俺、お前との今が楽しいよ。今の関係が好きだよ』