近距離ロマンス
「てゆか、電車乗らないと間に合わんだろ」
「あ、そだ!ほらー行こ!!」
由宇ちゃんに手を引かれ、あたしたちは電車に駆け込んだ。
松本はあたしのために話をそらしてくれた?
…なんて。
あたしはこれから、期待することをやめよう。
遊園地に入って、あたしたちはアトラクションを見渡した。
「キャーッ。遊園地!遊園地だよう」
由宇ちゃん、ほんとうにテンション高い。
あたしはそんな気分になれなかった。
好きなだけなのに。
4人でも、ずっと仲良しでいたいのに。
あたしが欲張りなだけなのかな。
「て、ことで。いつもの二人になって遊園地まわろうよ」