教師とホストのマジな恋
どうして流星は記憶喪失になったのだろうか。


車とぶつかり強い衝撃を受けた訳でもないのに。


明良さんは頭を強打したと言ってたが、そうでもなさそうだし。


記憶喪失になる原因が分からない。



「彼はかなり衰弱していたから、辛い事があったのではないかな。それか何か忘れたい過去があったのかも知れない。」


それは私の事なのか。


急に流星に会うのが怖くなてしまった。


下を向いたままの私に敬祐が聞く。


「雅は大丈夫か。彼に会える。」



涙が止まらなくて、体が震えだした。



流星に何があったの。


分からないよ。


あんなに会いたかった流星に会うのが怖くて、足がすくんだ。


気が付くと明良さんは部屋にいなかった。


泣いて震える私を敬祐が強く抱き締める。


「雅に会いたかった。ずっと好きだったよ。」


敬祐が耳元で囁いた。


私が会いたかったのは敬祐じゃない、流星なのに。







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