【完】復讐の元姫
アイツは、俺を捨てた。
俺だけじゃなく、俺等を。
龍錬花を、捨てた。
そこにどんな理由があろうとも、“裏切り”は大きくて。
さっさとアイツを嫌いになれたら。
そう思ってるうちに、2年が経った。
結局、忘れようとすればするほどアイツの「大好き」って言葉が頭に浮かんで、忘れられなかった。
「あ、れ」
麗も、そうなのかもしれない。
そう思いながら教室の中を覗きこむ。
……麗がいない。
アイツ、もう屋上行ったのか?
「チッ」
それなら連絡しろよな。
時雨と付き合ってるって言うシオも、よくわからないけど麗にもムカつく。
だけど。