【完】復讐の元姫
さっさとくっつけば、この子は姫に戻るのに。
「眠いなら寝とけ」
「でも、」
「昼になったら起こしてやるから」
そう言った麗に押されて、シオは渋々頷く。
ブランケットをたぐり寄せて、口元まで被ると。
「おやすみなさい」
そう言って、彼女はすぐに寝息を立て始めた。
というか、その体勢しんどいんじゃない?
座ったまま寝てるような形だし、と思っていれば。
「沙和」
「うん?何?」
「転校生、どうだった」
麗は立ち上がって彼女を姫抱きにすると、自分の膝の上に彼女の頭を乗せて。
そのまま楽に横にしてあげていた。
麗と奈々ちゃんのソファは繋がっていて、長いから寝るにしてもそっちの方が良いだろう。