【完】復讐の元姫
あ、そうだ。
麗、熱あったんじゃ……。
そう思っても、口を開く前にまた唇を塞がれて。
「んんっ……」
麗からのキスに、耐えることしか出来ない。
……昔から。
「他のヤツには、絶対渡さない」
彼は、独占欲が強いと龍錬花で有名だった。
原因は、私を溺愛しすぎだったかららしいけど。
束縛されるのは、嫌だけど。
意外とヤキモチ妬きな麗が、私のことを独占してくれるのは嬉しくて。
「……っ、」
甘いキスに、そっと目を閉じた。
その間もキスは止まることを知らなくて。
「……そろそろ、理性飛ぶからやめとく」
彼がようやく満足したかと思うと、ゆっくり私を離した。