【完】復讐の元姫
バイクを飛ばして、向かった先は。
「ここだな」
倉庫からそう遠くない、とある廃ビル。
隣にある店も、怪しい看板が出ているし。
いかにも拉致されて連れていかれるのにちょうどいいような場所。
「他のヤツもあとで来るらしいから、先行くぞ」
「いや、待てよ麗!
さすがに2人じゃ、」
「汐乃を放っておけるか」
「ちょ、待てよ麗……!!」
梨緒や時雨は、先に外に出払っていたから。
沙和から連絡を受けて、すぐこっちに向かってる。
梨緒と時雨と一緒に、下っ端も結構な人数いるから。
奈々への連絡忘れた、と舌打ちしながらも階段を上がる。
「へぇ、総長直々のお出ましなんだ?」
凌が慌てて追ってくるけど、そんなの気にしてられない。