【完】復讐の元姫
それこそ。
当時アイツの彼氏だった、麗にも。
今もアイツに引っ付く、時雨よりも。
誰にも負けないぐらい、好きだった自信はある。
ただ、それは一方通行だった。
そのことにも変わりはない、のに。
「……(クソッ)」
今でも。
消えて、なくならないから。
「(どうしたらいい、っつーんだよ)」
この行き場のない感情は、どうしろって言うんだ。
龍錬花と、アイツ。
どちらも手離せないまま。
大切な居場所と、大切なヤツ。
どうすればいいんだよ、マジで。