【完】復讐の元姫
「凌駕」
ふと、頭上から声が聞こえた。
聞き慣れた声に顔を上げれば、麗が立っていて。
「授業、」
「お前が寝てる間に終わった」
寝てなかったけどな。
っつーか、いつ終わったんだ。
「2限、アイツ等もサボるって連絡入ったけどどうする」
「はっ。俺が嫌いな授業に残る意味がわかんねーだろ」
「そうだな」
立ち上がって、教室を出ようとしたとき。
ふと、あることに気づく。
「奈々は?」
「先行かせた」
麗、は。
アイツが姫の時、見てるコッチがウザくなるぐらいアイツに執着してたはずなのに。