【完】復讐の元姫
BLACK*1
:2年後の関係
──太陽が沈むのが早くなってきた、この頃。
「……はぁ」
窓の外を見て、憂鬱だな、と思う。
あと半年もしないうちに、高校も卒業。
卒業すればこんな憂鬱な生活も終わるんだろうか、と考えて。
「(無理、か)」
すぐに無理だと気付く。
朝のざわざわと騒がしい時間。
「シオ」
声をかけられて、窓から視線を目の前へと戻した。
そしてすぐに、ため息をつく。
「毎日飽きないわね、時雨」
降りしきる細い雨のように淡い青の髪をした、彼は。
「まぁ、シオのこと好きだからねぇ」
雨宮 時雨(アマミヤ シグレ)。
私の唯一の味方と言っても、過言じゃない。